雨の香り
梅雨真っ只中。
じめじめするし雨も降るし人によっては一番苦手な季節なのかもしれません。
今日はそんな雨の日も楽しめる、雨をモチーフにした香りをご紹介します。
雨の日に外から舞い込んでくる、あの独特の香り。あの香りにホッとしたり懐かしさを感じる人もいるのではないのでしょうか。
あの雨の香りは「ペトリコール」とよばれるものです。オーストラリアの研究機関、CSIRO scopeのコラムによるとギリシャ語の”Petra”(石)と”ichor”(神からの贈り物)という言葉を掛け合わせて「石のエッセンス」という意味を持つ造語。1960年代にオーストラリアの学者たちが発表した論文から誕生した言葉だったそう。
当時、香水の世界ではサンダルウッドの香りを“earth perfume”と呼んでいたそうですが、科学的にはそれがなぜか解明していなかったみたいです。
そんなペトリコールも解明が進み、大部分は「ジェオスミン(ゲオスミン)」という成分が占めているということまでわかっています。
雨の香りってここ50年でわかったことだったんですね。今日は、そんなペトリコールの香りから香水の世界での雨の表現についてご紹介します!
ETAT LIBRE D’ORANGE|HERMANN A MES COTES ME PARAISSAIT UNE OMBRE(エルマン|もう一人の自分)
NOTE:
ブラックカラントバッド、ブラックペッパー、ガルバナム、カリプソン、ジェオスミン、フランキンセンス、ペッパーウッド、ペタリア、ローズ、パチョリ、アンブロキサン・・・
取り扱い店舗:新宿店、銀座店、池袋店、大阪店、横浜店、渋谷店、オンライン
先ほどご紹介した、ペトリコール、さらに分解すると主な香気成分はジェオスミン(ゲオスミン)というものになるそう。そのジェオスミンが使われたのがこのエルマン。
薄暗い森を駆け抜けるような奥深い香りのアクセントに地面のひんやりとしてコクのある香りが混ざっています。
キャンドルを灯して夕立が窓を叩く音に耳をすませながら本を読むようなひと時に纏いたい香りです。
NEBBIA|フィッタ(厚い霧)
NOTE:トップ|湿った地面
ボディ|貴重な森
ベース|アンバー、パチョリ
取り扱い店舗:新宿店、大阪店、オンライン
霧をイメージした香水を作るネビア。周囲との境界を曖昧にする霧の神秘性を3つの香りに閉じ込めたブランドです。
その中でも分厚い霧をイメージして製作されたフィッタは、トップに湿った地面の香りが記載され、雨上がりのようなじめっとした空気感にパチョリの土っぽさや貴重な森の青味が出ています。
しとしとふる雨の中、森の中を歩いているような感覚になる不思議な香りです。
ELISIRE|POUDRE DESIR(プードル・デジール)
トップ|カラブリアンベルガモット、マンダリン、ピンクペッパー
ボディ|アイリスアブソリュート、エジプシャンジャスミンインフュージョン、ジャスミンの花びら、ガーデニア
ベース|ムスク、シダーウッド、ヘリオトロープ
取り扱い店舗:オンライン
雨上がりの太陽の下で咲く花をイメージして作られたこの香りは雨が上がった冷たい空気の中に咲くアイリスとクチナシ、ふんわりと優しいムスクの香り。
アイリスの香りは古くから雨の香りの表現に使われてきました。
【5月の花:アイリス】
世界で最も効果といわれる香料。
6年もの年月をかけて根茎から精油が抽出される。ギリシャ語で「虹」を意味し、数々の名香に含まれる。
パープルを思わせる、上品な温かい香りが
梅雨が始まるこれからの季節にピッタリです◎https://t.co/NBKpsLmsFC pic.twitter.com/JWoSyWqIwy— NOSE SHOP(ノーズショップ)|香水のセレクトショップ (@noseshop_jp) May 28, 2019
アイリスの有名な香りではフランスの老舗、ゲランが1906年に発表した「アプレロンデ」という香りが挙げられます。
この香りは、「驟雨の後で」というタイトルが付けられており、雨上がりの晴れをイメージした香りです。アイリスという花の香りがしっとりとパウダリーに香り雨上がりや雨を思わせるふんわりとした香りです。このふんわり感やパウダリーさから雨上がりの空気を表現しているのかもしれませんね。
この香りも例外ではなく、メインに使われるアイリスの香りがパウダリーに、そして柔らかく香ります。
この香りを作ったのはブルガリやケンゾーの香りを手がけてきたアルベルト・モリヤスさんで、しっかりと作り込まれながらも王道を外さない柔らかな香りになっています。
今回は雨をイメージした香りから、雨上がりのペトリコールまで、雨にピッタリな香りをご紹介しました。
雨の香りをまとって雨音を聞きながら読書をしたり、お気に入りのレイングッズと一緒に近くを散歩したりするのもいいかもしれませんね。
以下、ペトリコールについて参考にさせていただいたものです。
よろしければこちらも是非、ご覧ください。
Howard Poynton and Nicholas Rachel,2015,”The smell of rain: how our scientists invented a new word”, CSIRO scope,(Retrieved May 24,2020, https://blog.csiro.au/the-smell-of-rain-how-our-scientists-invented-a-new-word/)


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